2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[821] 2014年09月04日(木)
「予定外にセミを撮る」


高校生の頃、庭の畑から出てきたセミの幼虫が網戸を登り始めたので部屋に招き入れ、成虫へと羽化する様子を写真撮影したことがある。確か、クマゼミだったか。
当時は撮影機材も乏しく、また不意打ちで臨んだ撮影だったため、単純にクリップオンストロボの正面照射で撮っただけだったが、それでもフジクローム100(※)で撮った写真はシャープに撮れており、当時の我輩には自慢の写真となった。
(※当時は「ベルビア」とか「プロビア」などのブランド名は無く、単なる「フジクローム」であった。)

しばらく後、友人に我輩自慢のセミの羽化写真を見せる機会があったのだが、彼は写真を見るなり「何これ!気持ち悪いよ!」と大騒ぎした。
どうやら彼は虫嫌いだったようだ。
しかも悪いことに、スライドプロジェクターで拡大投影していたものだから始末が悪かった。
せっかく自慢の写真を見せて驚かせようと思ったのだが、別の意味で驚かれて我輩自身も戸惑った。

その時の写真はここで掲載しようかと思っていたが、あいにく見付からなかった。いつか出てくれば掲載しようと思う。

それにしても、セミの羽化というのはなかなか見られるものではない。何しろ、セミは外敵を恐れて夕暮れから夜にかけて羽化を行うのだから、外敵の1つである我輩が日常的に目にするようであれば意味が無い。
もちろん、探そうという目で見れば見付けることは出来ようが、特にセミを被写体として意識していないのでそういう発想が無い。

さて先日、近くの小山に入ってキノコの写真でも撮ろうかと歩き回った。どんよりとした天気の暗い林の中であるが、ラジオシンクロのストロボがあるので、むしろこういう状況は撮影日和である。
だがこの日は期待したようなキノコは見当たらず、手ぶらで戻るのも悔しいのであらためて周囲を見渡した。
林の中はヒグラシの声に包まれており、目を凝らして見れば、木の幹にはヒグラシの姿があった。

「よし、ちょっとセミでも撮ってみるか。」
我輩は目に付いたヒグラシの近くへ音を立てないよう近寄り、ストロボのポールスタンドを設置してヒグラシにカメラを向けた。
ヒグラシは小さいので望遠ズームに換装したわけだが、それでも足りなかったので静かに近付いたところ、レンズの最短撮影距離を割ってしまいピントが合わなくなった。結局は近接撮影の出来る標準ズームに戻さざるを得ず、ヒグラシに少しずつ近付きながら撮影した。

ヒグラシは一生懸命に鳴いているし、昆虫の複眼程度の視力ならばゆっくり近付けば気付かれまいなどと甘く見ていた。しかし我輩が近付くとヒグラシのほうも木の幹の向こう側に回り込もうと移動していく。
裏をかいて逆のほうからアプローチしたところ、これまた逆方向に回り込もうとした。
これは完全に我輩の動きを見られている。

それでも何とか近付いて写真を撮ることが出来た。
最終的には、近付き過ぎたせいで飛んで行ってしまったものの、まあ、セミ写真初心者としてはこんなものであろう。手ぶらで帰ることを考えればこれでも上出来。

<セミ初心者にしては上出来>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミ初心者にしては上出来
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F3.5/1/30sec.

帰り道、手の届きそうなところにいるヒグラシがまた見えた。
今度はうまい具合に二股に分かれた木で身を隠すことが出来るので、もっと接近して撮れるかも知れない。
案の定、先ほどよりももっと近付いて撮影出来た。これならば先ほどの写真はボツにしても良かろう。

ところが調子に乗り過ぎたせいで、カメラを持つ手が滑ってしまい、それをかばおうとして身体を木の幹に打ち当ててしまった。これにはさすがのヒグラシも驚いて逃げてしまったことだろう。
恐る恐る見てみると、ヒグラシは先ほどと何ら変わらずそこにいた。
何だか様子がおかしい。

そこで思い切ってヒグラシの近くに手を置いてみたが、それでも全く動く気配が無い。
見たところ、死んでいるわけではないようだが、もしかしたら力尽きる寸前なのだろうか。もしそうならば、いずれはアリに見付かって食糧にされてしまうであろう。
そう思っていると、近くをアリが走り過ぎた。

<全く逃げないヒグラシ>
全く逃げないヒグラシ

ならば、まだ命あるうちに、このヒグラシを存分に撮っておこうと思った。
どんなに近付いても逃げないヒグラシは、セミ撮影初心者の我輩にとっては絶好の練習台。セミ専門のカメラマンならば健康で元気なセミを相手に近接撮影をこなすのであろうが、我輩はこの動かないセミを相手に遊んでもらおうと思う。

<セミ初心者に絶好の練習台>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミ初心者に絶好の練習台
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO400/F2.8/1/60sec.

撮影の途中、小雨が降り始めて林の中がより一層暗くなった。ISO200では厳しくISO400としたが、それでもストロボが無ければF2.8のレンズでも1/2秒となるほど。ここまで暗ければいくらストロボを使うとしても、定常光を補助光として利用する撮影なので手ブレが収まらない。
我輩は木の幹を抱く姿勢でカメラを構え、静かにシャッターを切った。木の幹にはアリが行列していたが我慢するしかない。ヒグラシのほうはアリに見付かればもう命が無いのだ。それに比べれば我輩にアリがたかろうが何ということも無い。

<数少ないブレ無し写真>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
数少ないブレ無し写真
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO400/F5.6/1/8sec.

何十枚も撮っているうち、ようやくブレの無い写真が得られたので、我輩はヒグラシに別れを言ってその場を離れた。
このヒグラシの状況では、明日にはもうアリの餌食になって残骸しか残っていないであろう。
世は無常なり。
いや、このサイクルは何万年も変わらず続いていることであろうから、無常と言うよりもむしろ常住であろう。

そんなことを考えながら帰り道を歩いていたところ、木の根元から何かの虫が這いあがっているのが見えた。見ればそれはセミの幼虫だった。
セミの抜け殻はよく見かけるが、それが動いているのを見ると不思議な気がする。"中身のある抜け殻"という妙な見方ではあったが、羽化直前であろうから、あながち間違った認識でもあるまい。

<セミの幼虫>
セミの幼虫

「そう言えば高校時代に羽化する様子を写真を撮ったなあ。」
我輩は昔を思い出しながらその幼虫を見ていたが、ふと、「現在の撮影機材と撮影技法で撮ったならばどんな写真になるだろう?」という疑問が湧きあがった。
そこでその幼虫を自宅に持ち帰って撮影することにした。

自宅では、庭木の枝に止まらせようと考えた。
ただし庭では狭くて撮影出来ないので、枝を1本切り取って玄関に持ち込んだ。
早速、幼虫にその枝を登らせてみたところ、あいにく枝が細くて捕まりにくそうだった。そのせいか幼虫はどんどん上に登って行き、更に細い枝の先端を過ぎて葉にしがみつき、自重のため逆さまになった。

<そんな体勢で羽化する気か・・・?>
そんな体勢で羽化する気か・・・?

仕方無く幼虫を下に戻して先端の葉を切り落としたが、今度は2番目の葉にしがみついて逆さまになった。よほど細い枝ではイヤなのだろう。そうこうしているうちに幼虫がポトリと床に落下してしまったので大丈夫かと心配したが、枝に止まらせると再び登り始めた。だが良く見れば、左中脚が少し不自由になっているように見えた。落下時に負傷したか?
結局、葉の裏側にしがみついて上下の方向転換をし、そしてそのまま動かなくなった。恐らくその状態で羽化を始めるのであろう。

葉はフラフラと揺れるので羽化の途中で落ちたら大変なことになるとは思ったが、葉の裏にくっついている抜け殻もたまに見かけるし、まあ何とかなるだろう。いずれにせよ、今の段階では幼虫も何か体内で準備をしているようなので、もう場所の移動は不可能かと思う。

我輩は撮影機材のセッティングを始めた。
まず、カメラは三脚での固定が必要。連続写真とするので、フレームは固定しなければ。そう思ってフレーミングすると、意外に撮影距離が近くなり、三脚の脚の位置がなかなか難しい。ストロボのスタンド脚と干渉してしまう。
そうこうしているうち、木の枝にちょっと当たって幼虫がブラブラと大きく揺れた。一瞬、ヒヤッとしたが、何とか持ちこたえてくれたのでホッとした。

照明は、ストロボを1つずつ追加していき、最終的には3灯になってしまった。
この撮影のライティングとしての目的は、「無影」である。
これは完全に記録写真であるから、とにかく明瞭に写ることが必要である。いくら雰囲気が出せたとしても、影によって見えない部分があれば台無し。もちろん、立体的になるようストロボの出力はそれぞれに調整してあるが、それも構造が分かるようにするためである。

我輩が今回ぜひ記録したいと思っているのは、「幼虫の背中が割れる瞬間の様子」、「気管の皮が抜ける様子」そして「羽の伸びる様子」である。これらはどこにも詳細画像が載っていないので、自分で撮って調べるしか無い。我輩が自分で撮る意味がここにあると言えよう。

カメラのフレーミングとライティングの組み立てが終わり、後はセミの羽化を待つだけとなった。
いつ羽化するのか分からないので、カメラはインターバル自動機能によって30秒毎にシャッターが切れるようにしてした。
そうなると撮影枚数が膨大になるので、ストロボはクリップオンストロボではあったがAC電源に繋いで電池切れになることを防いだ。モノブロックストロボやジェネレーター式ストロボを使ったほうが良かったかも知れないが、狭い玄関で大きな機材を設置するのは難しい。ヘタをすれば機材が倒れた時にセミを潰してしまいかねない。
そうこうしているうちに夕食の時間となり、我輩はその場を離れた。

<セミの羽化1 (18:52)>
(※画像クリックで長辺1000ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミの羽化1
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F5.6/1/125sec.

食後、玄関に行ってみると、セミの背中が割れ、成虫が外に出ようとしているところだった。
しまった、肝心なところを見逃したか。

<セミの羽化2 (19:07)>
(※画像クリックで長辺1000ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミの羽化2
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F5.6/1/125sec.

慌ててインターバル撮影の画像をチェックしてみると、ちょうど背中が割れるところが写っていた。出来ればその瞬間をこの目で見たかったが、それでもここまで写真に写っていれば文句は無い。

<幼虫の背中が割れる経過>
幼虫の背中が割れる経過
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F5.6/1/125sec.

その後再び、5分くらいインターバル撮影に任せていたところ、成虫が抜け出したところで被写界深度から外れてしまい、ピンボケとなっていた。つまり、成虫が頭を出した時点でフォーカスポイントを幼虫の位置から成虫の位置に移す必要があったわけである。
それに気付いて再調整したのだが、3〜4枚ほど(つまり2分ほど)失敗してピンボケとなってしまった。

<セミの羽化3 (19:15)>
(※画像クリックで長辺1000ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミの羽化3
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F5.6/1/125sec.

ところでよく見てみると、葉を掴んでいた抜け殻側の前脚が葉から外れているのに気付いた。そのうち葉から落下してしまうのではないかと心配したが、この状態ではもはやどうすることも出来ない。ヘタに触ればそれこそ落下するだろう。
その後またしばらくインターバル撮影に任せた。

<セミの羽化4 (19:23)>
(※画像クリックで長辺1000ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミの羽化4
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F5.6/1/125sec.

ところで、別角度から気管等が抜ける様子を撮影してみたものを見ると、気管だけでなく、口吻の内側も皮が抜けることが判った。こんな細かいところまで脱皮するとは初めて知った。

<気管等の皮が抜ける様子>
気管等の皮が抜ける様子
OLYMPUS E-P5/MicroNikkor55mmF2.8/ISO200/F5.6/1/125sec.

成虫は上半身が抜けて反り返り、そのまま頭を下にしてぶら下がった状態になった。恐らく、脚が硬化して木の枝に掴まれるようになるまで、このまましばらくジッとしているはず。
何しろ、成虫の脚はまだ柔らかい。もし最初から硬ければ脚を抜くことは出来ないだろう。幼虫側の脚を見れば、葉を掴んで折れ曲がった状態で固定されており、そこから脚が抜けるということは、中身が柔らかいからこそ。

<セミの羽化5 (19:33)>
(※画像クリックで長辺1000ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミの羽化5
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F6.3/1/125sec.

ところで、羽化直前に不自由に見えた左中脚はどうなったろうかと見てみると、成虫の左中脚は根元から切れていた。その切り口からは透明な体液が滲んでおり痛々しい。

さて、脚が固まるまで動かない成虫を前にし、これからどうするか考えた。
そのまま待っているのも疲れるし、玄関では暑いので、クーラーの効いた自室にてカメラのWiFi機能を使ってリモートコントロールで撮影することとした。
玄関から自室までは別の部屋を挟んでいるが、WiFi電波は受信出来、リアルタイムな映像が手元のタブレット端末で確認出来た。

しばらくモニタリングしていると、成虫は身体を起こして腹を殻から引き抜き、葉に捕まった。
縮んでいた羽がみるみるうちに広がって真っ直ぐ伸びていく。

<セミの羽化6 (19:53)>
(※画像クリックで長辺1000ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミの羽化6
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F6.3/1/125sec.

30秒単位でリモートにてシャッターを切ってみたが、その間でも目で確認出来るほどに羽は伸びているのが分かった。見れば、羽全体が伸びているのではなく、先端部が伸びている。

<セミの羽化7 (19:56)>
(※画像クリックで長辺1000ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミの羽化7
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F6.3/1/125sec.

それにしても、これほど不思議な現象は無い。
我々人間が何かの形状物を作る時、まず伸ばした状態で作り、そして完成したものを折り畳んで収納する。しかしセミの羽というのは、最初から折り畳まれた状態として作られる。そして羽化時に伸びて正常な形となるのだ。
それは例えるならば、畳んだ状態として布を織るようなもの。そしてその布を広げること無く衣服を製造することでもあろう。それを広げれば完璧な形になるなど考えられぬ。

<セミの羽化8 (20:04)>
(※画像クリックで長辺1000ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミの羽化8
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F6.3/1/125sec.

しばらくすると羽が伸び切ったようで、縁までシャープなラインが整った。

<セミの羽化9 (20:18)>
(※画像クリックで長辺1000ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミの羽化9
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F6.3/1/125sec.

ちなみに切断された脚の切り口は黒く固まっており、体液の漏出は止まったようである。となれば、脚切断が原因で死ぬ危険性はあるまい。

<切断脚の状態>
切断脚の状態
OLYMPUS E-P5/12-35mmF2.8/ISO200/F2.8/1/125sec.

しばらくすると、白かった身体の色が段々濃くなってきた。
この色の変化は、不思議なことに(困ったことに)Wi-Fiによるリアルタイムモニタリングでは全く分からず、白いままに見えるのだが、撮影した画像ファイルを改めて手元のタブレット端末に転送させると黒く変わりつつあることが確認出来た。

<セミの羽化10 (22:21)>
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セミの羽化10
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F6.3/1/125sec.

撮影は深夜にまで及んだ。
セミの身体が黒くなり、徐々にそれがアブラゼミであることが判った。ただそれにしても、どれくらい黒くなれば完成となるのかが判断に迷った。仕方無いので、眠たくなる午前1時まで頑張った後、これ以上の変化が少ないと判断して撮影を終了した。

<セミの羽化11 (25:13)>
(※画像クリックで長辺1000ドットの画像が別ウィンドウで開く)
セミの羽化11
OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mmF2.8/ISO200/F6.3/1/125sec.

我輩はセミの止まっている枝を庭に出し、植木鉢に突き刺しておいた。夜が明ければ飛んで行くだろう。

翌朝、庭に置いたセミを見ると、まだそこにいた。
昼頃、買い物に出掛けたヘナチョコ妻によれば、まだセミはいたと言う。
このセミは大丈夫か?

しかしそれからしばらくするとセミはいなくなっていた。
ようやく飛んで行ったか。
見れば、葉に掴まっていた抜け殻は植木鉢の中に落ちているのが見えた。
ヘナチョコ妻によれば、セミがいなくなる直前には野良猫が家の前にいたと言う。まさかその野良猫が・・・、いや、何でも無い。

抜け殻を拾って調べたところ、左中脚の部分には、成虫の脚と思われるものが残っていた。硬化してはいたが、色は白いまま。恐らくこの硬化は乾燥によるものであり、成虫になるための硬化とは違うのだろう。硬化と黒化は、本体側からのホルモン分泌が必要となるのではないかと思う。

<抜け殻>
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抜け殻
OLYMPUS OM-D E-M1/MicroNikkor55mmF2.8/ISO200/F8.0/1/125sec.
<抜け殻の脚を切開>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
抜け殻の脚を切開
OLYMPUS OM-D E-M1/MicroNikkor55mmF2.8/ISO200/F8.0/1/160sec.

以上が、今回のセミ撮影の全過程であった。
これまでセミを撮る機会はほとんど無かったが、思いがけずセミを色々と撮ることになった1日であった。
我輩は内骨格生物ではあるが、外骨格生物の姿を見ることで、改めて色々と考えさせられた。

さて最後に、虫嫌いの友人がこのサイトを見ないことを祈るのみ。