2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[700] 2010年07月28日(水)
「Nikon D700を機軸とした再編(後編)」


我輩はクルマを運転するにあたり、燃費計算や区間走行距離、そして所要時間の把握のため、メーターパネルの撮影を都度行なう。
所有車だけでなく、運転するクルマは社有車であろうとレンタカーであろうと、とにかく写真記録を残す。給油を行えば、その伝票もその場で撮影しておく。

最初のうちは「場所」、「時間」、「ODOメーターの数値」の3つをメモ書きしていたのだが、乗車降車の度に書くのが煩わしい。時にはペンや紙片が見当たらず、なかなか発車出来ないこともあった。またメモをパソコンに入力するのを少しでも怠ると収拾がつかなくなる。

ところがこれをデジタルカメラでメモ撮影するようになると、その問題が完全に解決した。カメラでメーターパネルを撮るだけで済む。
時計や距離数値はもちろん、外の景色も写り込むことで場所の記録も出来る。それだけでなく、燃料計や外気温数値も参考になる。
撮影したものはデジタルデータであるから、とりあえずパソコンに転送しておけば紛失することも無く、撮影時間でソートすれば順番に並んでくれる。気が向いた時にテキスト集計すれば良い。

しかしながらこの撮影では、画像のクオリティはそれほど高いものを要求しないにも関わらず、カメラの動作にはデジタル一眼レフ並のレスポンスが必要となる。
コンパクトデジタルカメラを使った場合、スイッチを入れてからウィーンと電動レンズが繰り出して撮影可能状態になるまで少々時間がかかるし、シャッターが切れるタイミングもまた遅い。結果的にそれが手ブレに繋がり、何度か撮り直しとなってしまうのだ。

だから我輩は、メーターパネルのメモ撮影にもデジタル一眼レフ「D200」を使う。
クルマに乗り込んでサッとカメラを構えてサッと撮り、そしてサッと出発する。図体の大きい点を除けば、デジタル一眼レフのレスポンスの速さは、メモ用途に最適と言える。

だが今回、「D200」を売却することになった。そうなると、代わりは「D700」となる。さすがに撮影能力は高いだろうが、あの図体と重さをメモ用途に使うのは現実的ではない。
そこで新たに、軽量なデジタル一眼レフカメラが必要になった。

我輩としては、中古カメラ検索の価格順表示で筆頭に現れる「Canon EOS-Kiss Digital」の値段は魅力だった。1万5千円で800万画素のレンズキットが手に入る。
いや、どうせならば2万5千円の1,000万画素にすべきか。
待て、そこまで行くならNikonにしたほうがマウントも統一されて良かろう。
確かに理想はそうだが、肝心の金が・・・。

我輩はこの思考状態を2週間ほど延々と繰り返し、色々と思い付いてはその度に検索を続けた。
「金さえあれば、こんな問題、すぐに解決するんだろうが・・・。」
その時思い付いたのが、通勤カバンに常備している「SIGMA DP2」の売却だった。
「DP2ならば3〜4万円で売れるのではないか? そうすれば金額の縛りも緩和され、自由な発想で機種選びの幅が広がることになる。

ところがこれは、新たな問題を生み出した。
DP2を手放すことになれば、その用途も同時にカバーするよう、携帯性をより一層追求せねばならぬ。
・・・それはつまり、「Nikon D200」と「SIGMA DP2」2つの位置付けを兼ねるカメラが必要ということだ。

これは難題でもあったが、取り組む価値のある問題とも感じた。と言うのも、フルサイズ一眼レフが加わることにより、「ハイエンド撮影」、「メモ撮影(常用)」、「携帯性」と3台体制にならざるを得なくなってしまった現状について、ここで改めて「D700」を機軸として考え直し、それ以下のカメラをゼロベースで選び直すことで最適化が実現出来る。

そういうわけで、では改めて、必要とされるカメラの検討に入ろう。

「D200」の場合、速写性が求められるメモ用途、そしてレンズ交換によるオールマイティな撮影が求められていた。
そして「DP2」の場合、常に持ち歩ける携帯性と、APSサイズのイメージセンサーによるデジタル一眼レフに負けない画質が求められていた。
これらを兼ね備えたカメラとは?

金の問題がクリアされれば、導かれる答は早かった。
ミラーレス一眼カメラの「マイクロ・フォーサーズ」がそれだ。フォーサーズ規格の派生で、ミラーが無い分、フランジバックが短くなり、カメラがより小型に出来る。

店頭で実際に手に取ってみたところ、Panasonicの「LUMIX DMC-GF1」というカメラが好印象だったのだが、"LUMIX"に対する我輩の抱くブランドイメージは最悪。
とにかく浜崎あゆみのCMのイメージが強いし、ミーハーでシロウト騙しのカメラという印象しか無い。一眼レフでもないのに擬似的なペンタ頭をデザインしたエセ一眼レフの称号が"LUMIX"である。

だが、この「LUMIX DMC-GF1」はシロウト騙しの余計な造形は無く、起動も素早い。そしてシャッターも通常のスクェア型フォーカルプレンシャッターでシャキシャキと小気味良く切れ、その感触はまさに「カメラ」と呼ぶにふさわしい。
おまけにレンズ交換式であるからオールマイティな撮影にも使えるし、パンケーキレンズを選べば携帯性にも優れる。もちろん「DP2」より大きいのは仕方ないが、カバンに常備可能な範囲である。
心配なのはAPSサイズよりも一回り小さなイメージセンサーであるが、コンパクトデジタルカメラの1/1.8インチセンサーなどと比べれば十分に大きいと言えよう。また1,200万画素のため、「D700」との足並みは揃う。

まいったな・・・これは。

ちなみに、同じ位置付けのカメラにSONYの「NEXシリーズ」もあったが、あれは何をするにもメニューから選ばなければならず、カメラとして使うには難があり過ぎる。あれこそシロウト騙しではないか。
確かに従来の概念・常識を打ち破ったという意味では評価出来ようが、あのスタイリングは一目見て気持ち悪さを感じた。これは理屈ではなく我輩の直感である。どこかヤセ我慢をしてこのような形を保っているかのようで、非常に気持ちが悪い。

我輩は結局、この「DMC-GF1」を導入することを決定した。
新品での最安値は4万円前後。さらにキャッシュバックキャンペーン中のため、結果的に3万5千円になる。
中古も探してみると、マイクロフォーサーズ自体新しい規格なため、中古品の出物があまり無い。あっても3万円台と割安感はそれほど無い。買うなら新品か。

ところがネットオークションで探したところ、レンズキットからレンズを除いた未使用ボディのみが即決価格2万5千円で出品されているではないか。ボディカラーは赤だったが、元々赤やベージュなどの暖色系が好きなため、抵抗無くそれを落札した。

<DMC-GF1レッドボディ>
DMC-GF1レッドボディ

一方、レンズは2種類必要と思われた。
「D200」の用途で使う際には標準ズームレンズ、そして「DP2」の用途で使う際には薄いパンケーキレンズ、とレンズで用途を使い分けることにする。

最初は純正のPanasonic製レンズから選ぼうと思ったが、同タイプのレンズであればOLYMPUS製レンズのほうがコンパクトだと判り、2種類ともOLYMPUS製を選んだ。同じマイクロフォーサーズ規格のレンズであるから、メーカーの異なる組合せでも使用可能なのが大きなメリット。

<OLYMPUS製標準ズームレンズとパンケーキレンズ>
OLYMPUS製標準ズームレンズとパンケーキレンズ

ズームレンズは「14-42mm F3.5-5.6」の中古をマップカメラで1万円ほどで購入。35mmカメラ換算24-84mmで実用に十分。

このレンズは金属マウント(単品販売用)とプラスチックマウント(レンズキット用)の2種類があるが、当然ながら中古ではプラスチックマウントのほうが安く、我輩が購入したのもプラスチックのほう。

沈胴レンズのため収納時は小さくまとまり、しかもコンパクトカメラのような電動収納ではないため、スイッチの入り切りに連動してレンズが出たり入ったりすることも無い。手でズームリングを捻らないかぎり、ビクとも動きはせぬ。これは素晴らしい。
試しにレンズが沈胴状態のままカメラのスイッチを入れてみると、「レンズを確認してください」とメッセージが出る。

(※余談ではあるが、コンパクトカメラが使いにくい理由の一つは、ズームや沈胴機構が電動だということである。手動ズームよりも動作が遅いくせに、微調整が難しい操作性の悪さ。しかも貴重な電力を消耗させ、ケースの中で誤ってスイッチが入ると無理矢理レンズを繰り出そうとしてバキバキ音を立てるのでタチが悪い。さらにはこのメカニズムが非常に華奢で壊れ易く、カメラ全体の寿命を決めてしまうアキレス腱となっている点も問題だ。)

<撮影状態と沈胴状態>
撮影状態と沈胴状態

パンケーキレンズのほうは「17mm F2.8」の中古をネットオークションにて2万円で購入。厚さ22mmでかなり薄い。
片手でスッポリ入るのだから、携帯性は「D700」とは比べようも無い。もっとも、我輩の手の大きさは野茂投手とほぼ同じ大さではあるが。

<パンケーキレンズを装着した状態ではかなりコンパクト>
パンケーキレンズを装着した状態ではかなりコンパクト

内蔵ストロボはやはりメモ用途には重要となる。しかもこのストロボは割と高い位置にポップアップするので、何気にマジメによく考えられている。これがあのLUMIXブランドのカメラとは驚かされる。技術云々というよりも、カメラ的思想が入っていることを感ずるのだ。我輩は業界の詳しい事情など知らぬが、どこかのカメラメーカーとの提携があるのか、あるいはカメラメーカーの設計者を引き抜いたか。

<ストロボ内蔵でポップアップ位置も高い>
ストロボ内蔵でポップアップ位置も高い

さて、ここで「D700」と並べてみたのだが、さすがにかなりの違いがある。ここまで大きさが違うと、迷い無く明確な使い分けが可能となろう。
ボディ色の違いも、キャラクターの違いが反映されているように感じられてなかなか良い。
そういうわけで、これからは、デジタルカメラはこの2台体制で行うことにする。

<D700とDMC-GF1、互いに標準ズームを付けた状態の比較>
D700とDMC-GF1、互いに標準ズームを付けた状態の比較

なお、バッテリーについては、充電中に使えないというのは困るので、予備バッテリーを7千円で追加購入した。
いつもならば中国ROWAの互換バッテリーを買うところだが、Panasonicが最新ファームウェアで互換バッテリーを使えないよう対策してあるのでダメらしい。もし使えれば2千円だったのだが・・・。
まったく、こういう純正囲い込み商法は何とかしてもらいたい。バッテリーの安全性を保証するためであろうが、いくらなんでも7千円(これでも最安値)は高過ぎる。

まあともかく、改めて「DMC-GF1」を手に取ってみると、コンパクトなボディでもズシリと重い。電子的なカメラであることは間違いないが、なにかこう、メカニカルなものが詰まっているという印象があって写真を撮りたいと思わせるのが面白い。
近いうちに「D700」と共に試し撮りをしてみたいと思う。
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イラスト提供:シェト・プロダクション